リップルのドル連動ステーブルコイン「RLUSD」がアブダビ金融規制当局の認可を取得し、現地国際金融センター内で機関投資家が利用可能な正式許可を受けた。

26日(現地時間)、リップル(Ripple)は「RLUSDが『承認された法定通貨連動トークン』としての地位を獲得し、アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)金融区域において、規制対象となる機関が活用できるようになった」と発表した。ADGMはアブダビのアルマルヤ島とアルリム島に位置する国際金融センターで、自由区域としても知られる。

リップルのステーブルコイン部門を統括する上級副社長ジャック・マクドナルド(Jack McDonald)氏は、「RLUSDは時価総額が10億ドルを突破し、担保・決済など中核的な金融用途で採用が広がる中、主要機関が選ぶステーブルコインとしての地位を確立しつつある」とコメントした。

今回の承認は、ADGMを監督する金融サービス規制庁(FSRA)によるもの。これにより、ライセンスを保有する企業は、準備金管理や開示義務など法定通貨連動トークンに関する規制基準を満たす条件で、RLUSDを許可された業務に使用できるようになった。

リップルはUAEでの事業拡大を積極的に進めており、2024年10月にドバイ金融サービス庁(DFSA)のライセンスを申請し同月に条件付き承認を取得。2025年3月には完全承認を受け、ドバイ国際金融センター(DIFC)で国境を越えた暗号資産決済サービスの提供が可能になった。

さらに2025年6月、DFSAはDIFC内の企業に対し、決済・資金管理など規制対象の活動でRLUSDの利用を認めている。リップルはまた、UAEでザンド銀行(Zand Bank)やフィンテックアプリ「マモ(Mamo)」をブロックチェーン決済ソリューション「リップル・ペイメンツ(Ripple Payments)」の初期導入企業として確保している。

RLUSDは2024年末のリリース後、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の「特別目的信託(Special-purpose Trust)」の認可を通じて発行されている。RLUSDは米ドルと1:1で連動し、全額が現金または現金同等資産で裏付けられている。
2025/11/28 10:08
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