
7日(現地時間)、ベネズエラの年間インフレ率が229%に達する中、住民の間ではステーブルコイン「USDT(通称:バイナンスドル)」が日常の決済手段として急速に浸透していると報じられた。
2018年にLednを共同設立する前にベネズエラを離れたマウリシオ・ディ・バルトロメオ氏は、コインテレグラフのインタビューで「かつては暗号資産に精通した一部の人々だけが使っていたUSDTが、今では広く流通している」と語った。さらに、「個人や企業は商品やサービスの価格をドルで設定し、支払いもドルで受け取るケースが多い」と述べ、USDTが“より優れたドル”として機能し、社会的階層を超えた金融の平等化を促す手段になっていると評価した。
現在ベネズエラではドル為替レートが3種類存在する。中央銀行(BCV)公式レートは1ドル=151.57ボリバル、並行市場レートは231.76、バイナンスUSDTレートは219.62である。取引の利便性と信頼性から、大半の商人と消費者はバイナンスドルを好む。
チェイナリシス(Chainalysis)の2025年グローバル暗号資産採用指数によると、ベネズエラは人口比で世界9位を記録し、2024年の総取引におけるステーブルコイン取引の割合は47%に達した。小規模店舗から中堅企業まで、USDTが現金決済に代わり決済手段として定着している。
政府主導の大規模機関は依然としてBCV為替レートに縛られているが、市場参加者の大半はバイナンスドルの効率性とアクセス性を好む。資本統制政策により、外国為替とデジタル資産の並行市場が形成され、一部企業は公式配分ドルを並行市場で再販売して利益を上げている。
ディ・バルトロメオ氏は「資本統制は現地通貨を拒否する経済主体に、現金とステーブルコインを並行市場で取引させる」とし、「現地銀行の一部も限定的な範囲で企業にUSDTを販売し、ボリバルを回避手段として活用している」と述べた。
2025/09/09 10:57
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