ビットコインの次の上昇相場は、長期保有者による利益確定が一巡した後に始まる可能性が高いと市場アナリストがそう予測している。

オンチェーンアナリストのジェームズ・チェック(James Check)氏は19日(現地時間)、暗号資産市場の回復が遅れている要因について「市場操作やペーパービットコイン、抑制のせいではなく、単に“古い保有者たちの売り圧力”によるものだ」と指摘。「現在の市場における主な抵抗要因は、長期保有者の売り圧力だ」と述べた。

チェック氏は、ビットコインの平均保有期間がサイクルを通じて徐々に長くなっていることを示すチャートを提示し、「これは古いコインが再び市場に放出されていることを意味する」と説明した。

別のデータによると、最近の1日あたりのビットコイン実現利益は約17億ドル、実現損失も4億3000万ドルに達しており、いずれも今回のサイクルで上位3位以内の高水準を記録している。また、長期保有コインが再び流通する「復活供給」の規模も1日あたり29億ドルにのぼり、過去2番目の規模となった。

暗号資産投資家のウィル・クレメンテ氏も同様の見解を示し、「過去1年間のビットコインの弱気相場は、主に初期投資家(OG)から伝統的金融(TradFi)への資金移動の過程だった」と指摘。「オンチェーンデータにもこの構造変化が明確に表れている。短期的な弱さに注目する人が多いが、この動きは今後数年間の市場構造を形づくる重要な転換点となるだろう」と分析した。

さらに、ギャラクシー・デジタル(Galaxy Digital)のCEOマイク・ノボグラッツ氏も、Real VisionのCEOラウル・パル氏との対談で同様の意見を述べている。「長期保有者の中には利益を確定し、ヨットやスポーツチームの株を購入するなど新たな資産に移している人も多い」とし、「いまは長期投資家が一部売却を通じてポジションを整理している段階に過ぎず、これは市場の自然な消化過程だ」と語った。
2025/10/21 10:24
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