専門家らは、ビットコインが再び最高値を更新するためには「新たな触媒」が必要だと警告し、今後1か月ほどは大きな価格変動が続く可能性が高いと指摘している。

オンチェーン分析企業「グラスノード(Glassnode)」は15日(現地時間)に発表した報告書で、「ビットコイン価格を11万7100ドル以上に押し上げる新たな上昇要因が見られない場合、市場は現在のレンジ下限へとさらに収縮するリスクがある」と分析した。

同社は「過去にも同様の局面で水準維持に失敗した場合、中長期的な調整相場に移行する傾向があった」とし、「最近では長期保有者の利益確定が進み、需要の勢いにやや陰りが見られる」と付け加えた。

ハイブロックキャピタル(Hyblock Capital)のCEO、シュブ・バルマ(Shubh Varma)氏もコインテレグラフとのインタビューで、「10月は比較的ボラティリティ(変動性)の高い月になる可能性が高い」とし、ビットコインが「11万6000ドル〜12万ドルのレンジで推移する」と予測した。

バルマCEOはまた、最近の急落を「健全な調整局面」としつつも「依然として市場にはポジティブな勢いが残っている」と指摘。「ETFの純流入額は依然として大きく、現物取引量も健全な水準だ」と説明した。実際、先週金曜日にビットコインが一時10万2000ドルまで下落する前まで、米国の現物ビットコインETFは9日連続で純流入を記録し、総流入額は59億6000万ドルに達していたという。

もう一つの支援要因として注目されているのが、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ継続の可能性だ。一般的に利下げは債券や預金といった伝統的資産の魅力を下げ、暗号資産のようなリスク資産への資金流入を後押しする傾向がある。

CMEの「FedWatch Tool」によると、市場は10月29日に予定されているFRB会合で、追加の利下げが行われる可能性を約95.7%と織り込んでいる。

21シェアーズ(21Shares)の暗号資産ストラテジスト、マット・メナ(Matt Mena)氏は「大規模な清算を経て金融緩和が近づき、構造的な需要も加速している」とし、「年末に向けてデジタル資産市場はより建設的な局面へと移行している」と分析した。

さらに「マクロ経済の追い風と機関投資家の資金流入が重なれば、ビットコインが15万ドルを目指す展開もあり得る」との見方を示した。

一方で、一部の専門家はさらに強気な見通しを示している。
ビットメックス(BitMEX)共同創業者のアーサー・ヘイズ(Arthur Hayes)氏と、アンチェインド(Unchained)リサーチディレクターのジョー・バーネット(Joe Burnett)氏は、2025年末までにビットコイン価格が25万ドルに達する可能性があると予測した。
2025/10/17 10:35
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