グローバルブロックチェーン企業リップル(Ripple)が、マスターカード(Mastercard)、ウェブバンク(WebBank)、ジェミニ(Gemini)など世界の主要金融・フィンテック企業と手を組み、ドルに連動したステーブルコイン「RLUSD」の活用を本格的に推進する。

今回の協力は、リップルが構築したXRPレジャー(XRP Ledger)を基盤に、グローバル決済とデジタル資産決済を革新しようとする戦略的動きと評価されている。

◆ジェミニカード決済の清算、XRPレジャーでの処理を検討

関係者によると、ジェミニは自社クレジットカード決済後に発生する清算(Settlement)手続きを、リップルのXRPレジャーを通じて処理する案を積極的に検討中だ。

これは既存の銀行間決済ネットワーク(SWIFT)よりもはるかに迅速かつ低コストでドル決済を完了できる点から、金融業界の注目を集めている。

リップルは既にRLUSDステーブルコインを中心とした次世代決済ネットワーク構築プロジェクトを進めており、今回の提携によりRLUSDが実際の決済・清算システムで活用される「実物決済型ステーブルコイン」へ進化する可能性が高まった。

◆RLUSD、「規制対応型ステーブルコインモデル」として台頭

リップルが推進中のRLUSDは米ドルに1:1で連動するステーブルコインであり、米国内の銀行及び規制当局の監督下で発行される合法的なデジタル通貨として設計されている。


特にRLUSDは、資金洗浄防止(AML)と顧客本人確認(KYC)手続きを完全に統合し、既存のステーブルコインが直面する規制リスクを最小化した点が特徴である。

業界では、RLUSDがXRPレジャー基盤決済インフラの標準化トークンとして定着した場合、リップルがVisa・Mastercardと競合する「グローバルブロックチェーン決済ネットワーク」へ成長する可能性も指摘されている。

◆グローバル決済市場、ブロックチェーン決済への転換加速

現在グローバル決済市場では、ステーブルコインを活用したリアルタイム決済(Real-time Settlement)が金融革新の核心として台頭している。

マスターカードもブロックチェーン決済システムを段階的に導入しており、リップル・ジェミニ・ウェブバンクとの今回の協力は、既存のカード決済システムにブロックチェーン技術を融合させた初の大規模な試みと評価される。

専門家は「リップルがRLUSDを中心に実物決済・送金・カード決済までを繋ぐインフラを完成させれば、これは米国金融界が認める初の『商用ブロックチェーン決済網』となるだろう」と分析した。

◆「XRPレジャー、グローバル決済のリアルタイム標準へ」

リップルは今回の協力を通じ、RLUSDの流通範囲を拡大し、銀行・フィンテック・カード会社・暗号資産取引所を包括するWeb3決済エコシステムを構築する計画だ。

XRPレジャーは毎秒1,500件以上の取引を処理可能な高速・低コスト・環境に優しいブロックチェーンであり、グローバル送金・決済の標準プロトコルとして定着しつつある。

リップル関係者は「RLUSDは単なるデジタルドルではなく、実際の金融機関が利用可能な規制対応型ステーブルコインモデルの初の事例となる」とし、「Web3時代の国際決済革新が現実化する転換点となるだろう」と述べた。
2025/11/07 10:14
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