
28日(現地時間)、暗号資産育成を強く支持してきたエリック・アダムス(Eric Adams)ニューヨーク市長が再選挑戦を正式に断念した。
アダムス市長はこの日、X(旧Twitter)に投稿した動画で、却下された連邦贈賄捜査と公的資金支援の中止による財政的困難を理由に挙げ、「これまで多くの成果を上げたが、再選キャンペーンを継続できない」と表明した。続けて「私の将来に関する絶え間ないメディアの憶測と、選挙資金委員会の数百万ドルの支援保留決定が、真剣な選挙資金を調達する能力を弱めた」と付け加えた。
2022年のコロナ19回復期に公共安全公約を掲げて当選した彼は、犯罪率を低下させ経済を回復させた点で成果を認められたが、各種スキャンダルへの関与疑惑は絶えず足を引っ張ってきた。アダムズ氏は「今回が再選キャンペーンの終わりであっても、公職生活の終わりではない」とし「ニューヨークのために戦い続ける」と述べた。
アダムス市長はこれまで、ニューヨーク市をグローバルな暗号資産の首都にするという抱負を表明してきた。昨年5月の記者会見では「ニューヨーク市は暗号資産企業に門戸を開いている」と述べ、デジタル諮問委員会を新設し、ブロックチェーン・フィンテック分野の雇用と投資を誘致すると発表した。またビットコイン債券の発行を提案し、煩雑な「ビットライセンス」制度の廃止を促したこともある。しかし、ニューヨーク市監査院長のブラッド・ランダー(Brad Lander)は、この提案が「法的に不確実で財政的に無責任だ」と反対した。
アダムスの辞任により後任の構図はさらに不透明になった。現在の選挙情勢は民主社会主義傾向の州下院議員ゾーラン・マムダニ(Zohran Mamdani)が圧倒的にリードしているが、暗号通貨業界は彼の進歩的な政策傾向が産業に友好的でない可能性を懸念している。一方、2位を走る民主党所属のアンドリュー・クオモ(Andrew Cuomo)前州知事は、過去に仮想通貨規制に関与した経歴があり、かつて取引所OKXの顧問を務めたこともある。
2025/09/29 15:45
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