
26日(現地時間)、コインテレグラフはバイナンスに16億5000万ドル規模のステーブルコイン預金が純流入したと報じ、「最近の市場調整局面にもかかわらず大規模な資金が流入したことは、現物買いの拡大の前兆と解釈される」と伝えた。
オンチェーン分析企業クリプトクアント(CryptoQuant)によると、ステーブルコイン流入額が15億ドルを超えたのは今月に入って2度目となる。クリプトクアントのアナリスト、アムル・タハ(Amr Taha)氏は「現物市場に新たな資金が流入していることを示すシグナル」と分析した。同時にバイナンスでは約10億ドル規模のイーサリアムが出金され、長期保管のための移動が行われたことが確認された。
バイナンスはグローバル取引量基準で最大の取引所であり、市場全体の流れを測る指標として挙げられる。コインマーケットキャップによると、この日1日間のバイナンスの取引量は295億ドルを超え、2位のバイビット(Bybit)の約6倍に達した。ステーブルコインは暗号資産購入の主要資金源であり、取引所への大規模流入は一般的に買い準備段階と解釈される。
興味深いことに、今回の資金流入は市場が週初めの弱気相場を継続していた時期と重なった。ジェローム・パウエルFRB議長が9月の利下げ可能性を示唆した発言後、22日にはビットコインとイーサリアムが反発したが、その後上昇分の大半を返上した。特に先週末、あるクジラ投資家が2万4000BTCを売却したことで大規模なロングポジション清算が発生し、ビットコインは26日に一時10万9000ドルを下回る場面もあった。
今回の調整は別の注目すべき流れも露呈した。ビットコインがグローバルM2通貨供給量と連動していたパターンから、2年ぶりの最大の乖離を示したのだ。パンデミック以降、ビットコインは概ねグローバルM2と2~3ヶ月のタイムラグを伴いながら強い相関関係を示しており、短期トレンド予測指標として活用されてきた。リアルビジョン(Real Vision)創業者のラウル・パル(Raoul Pal)氏は「長期的にはグローバル流動性との相関関係がM2単独よりも明確だ」と評価した。
もう一つの変動要因としては、米国現物ビットコインETFからの継続的な資金流出が挙げられる。コインシェアーズ(CoinShares)によると、先週だけで10億ドル以上が流出した。ただし25日には6営業日ぶりに初の純流入が発生し、不確実性の中での小さな前向きな兆候が確認された。
2025/08/27 16:25
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